晩秋から初冬に「小春日和」が現れるのは、この季節ならではの気圧配置が関係しています。
秋は、上空の偏西風にのって高気圧と低気圧が交互に日本付近を通過します。移動性高気圧に広く覆われた時には、穏やかに晴れて気温が上がります。また冬が近づくにつれ、一時的に西高東低の弱い冬型の気圧配置になることがありますが、この冬型の気圧配置が緩んだ時には、晴れて風が弱まり小春日和になることがあります。
段々と冬に向かって肌寒さが増していく日々の中で、晴れて暖かい日があるとなんだか嬉しい気持ちになりますよね。ただし、天気予報で「今日(明日)は小春日和になるでしょう。」と聞いた時は、単に「晴れて暖かくなる」だけではなく、寒暖差に注意が必要です。
小春日和には、1日の寒暖差が大きくなりがちです。これは、晴れて風のない日は、日中はぐんぐん気温が上がる一方で、朝晩は
放射冷却で冷え込みやすいからです。つい「小春日和」と聞いて上着を着ないで出かけたら、夜は寒かったなんてことも。「小春日和」になるのは、あくまで日中です。1日を通して外出される方は、朝晩の冷え込みにも日中の暖かさにも対応できる、調整しやすい服装がおすすめです。ぜひ、ポイント予報で時間帯ごとの気温もチェックしておきましょう。
また、日々の寒暖差も大きくなりがちです。小春日和をもたらした高気圧が日本から離れて低気圧がやってくると、天気は下り坂となり、一転して急に寒くなることもあります。気温の変動が激しいのもこの時季ならではですから、暖かさに油断をせず、体調管理に気をつけて過ごしましょう。