国立天文台の暦要項(朔弦望)によると、2024年の満月(スノームーン)は2月24日(土)午後9時30分の予想です。また2月の満月は、2024年のなかでも「地球から最も遠い位置で起こる満月」となります。地球から観測したときに最も小さく見える満月は、「マイクロムーン」や「ミニマムーン(ミニマムムーン)」とも呼ばれています。
地球の周りを公転する月の軌道は楕円形であることから、地球と月との距離は常に一定というわけではありません。また、太陽や地球などの重力を受けて変化するなど、月の軌道にも複雑な仕組みが働きます。そのため、1公転のなかで地球と月が最近・最遠となる距離も変化します。
2024年の満月(スノームーン)は、2月24日(土)午後9時30分に起こりますが、遠地点(1公転の間で月が地球から最も遠ざかる点のこと)を通過するのは翌日25日(日)の午後11時59分です。満月のときの地心距離(地球の中心と月の中心の距離)は、約40万6,000kmとなります。
ちなみに、2024年で地球に最も近い位置で起こる満月となるのは10月です。2024年10月の満月における地球からの地心距離は、約35万7,000kmです。2月のスノームーンと比べると約5万kmもの違いがあることがわかります。面積でいえば、約22パーセントの差です。
2つの満月を夜空で見比べることはできないため、月を眺めただけで大きさや明るさの違いを実感することは難しいかもしれません。とはいっても、「2024年のなかで地球から最も遠い位置の満月」というのは特別感がありますよね。
週末の夜は、じっくりとスノームーンの観測を楽しんでみてはいかがでしょうか。観測にあたっては、
天気予報や
星空指数も参考にしてみてください。