バックビルディングとは、積乱雲が進行していくその後ろ側で、繰り返し新しい積乱雲が発生する現象のことです。複数の積乱雲で構成された積乱雲群が連続して発生し、さらに積乱雲群が連なって
線状降水帯を形成します(バックビルディング型形成)。
線状降水帯は形成要因や構造によっていくつかに分類され、このバックビルディング型の他に、スコールライン型、バックアンドサイドビルディング型といわれるタイプもあります。ですが、近年日本で大きな豪雨災害をもたらした線状降水帯の事例の多くがバックビルディング型に該当しており、線状降水帯の代表的な形成要因となっています。
<近年発生したバックビルディング型線状降水帯による豪雨災害の代表例>
・平成23年7月新潟・福島豪雨
・平成24年7月九州北部豪雨
・平成25年8月秋田・岩手豪雨
・平成26年8月豪雨(広島豪雨災害)
・平成27年関東・東北豪雨(鬼怒川水害)
・平成29年7月九州北部豪雨
・平成30年7月豪雨(西日本豪雨)
・令和2年7月豪雨(熊本豪雨)