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降水短時間予報」とは別に「高解像度降水ナウキャスト」というものがあります。
こちらも同じく「この先の雨」を知るものですが、「降水短時間予報」よりも迅速な情報として、現在250m四方の解像度の降水分布を30分先まで予測します。予測時間は短いものの、実況に近い強雨域を表現できます。
「高解像度降水ナウキャスト」は、雨雲の内部を3次元で立体的に予測する手法を導入し、積乱雲の発生予測にも取り組んでいます。
気象庁が日本全国に設置する気象レーダーの観測データに加えて、国土交通省などが保有する全国の雨量計のデータ、上空の風のデータ(ウィンドプロファイラやラジオゾンデ)を利用して、直近の雨の予報を提供しています。
こちらは、ほぼリアルタイムで雨雲を捉え、直近の雨の予想を知ることができます。これから夏に向けて増える短時間強雨による都市型洪水などでは「高解像度降水ナウキャスト」が迅速な防災活動に役立ちます。
近い将来の詳細を知るなら「高解像度降水ナウキャスト」、比較すると精度はやや劣るものの、もう少し先の予報を知るには「降水短時間予報」が有効です。
予報時間が先になるほど予測の精度が下がるため、常に最新情報を確認することがより精度の高い情報を得るポイントとなります。ぜひ、用途に合わせて活用し、日々の生活や防災にお役立てください。